![]() 沢山の宝石を見つける事が出来て、弟もとても喜んでいるわ。見つけた宝石、少々頂いたけれども、これは皆様が探し出したもの。あたしだけでなく、皆にも幸せになって欲しいから、この宝石は皆が持っていて欲しいの。 宝石の幸せが、全ての方に訪れますように…。 こちらでは、ミニゲームの総合結果と、ターンごとに掲載されたショートリプレイを掲載しているわ。 |
順位と状態
順位 | お名前 | 宝石の合計数 |
1 | クレア・クリストファ | 17 |
2 | チップ・エイオータ | 14 |
3 | チョコ・フォンス | 12 |
4 | アゲハ・キサラギ | 10 |
5 | エルシュナーヴ・メーベルナッハ | 2 |
ミニリプレイ(このミニリプレイは、プレイングと行動結果によって作成されています)
第1ターン
妖精達が人知れず花の中に隠した宝石を手にした者は、その宝石の数だけ幸せになると言われていた。しかし、妖精達のお気に入りの森にモンスターが住み着き、おかげで妖精達は別の場所へ逃げ出さなくてはならなくなり、同時に、妖精達の宝石の隠し場所もあちこちへと移ってしまった。
イギリスにしては珍しく、雲ひとつない澄んだ青の広がる空の下、ロートとライカの結婚式が盛大に行われていた。
「お姉ちゃんに、妖精の宝石をプレゼントしよう」
ライカの弟。レイジュはそう思い、一人で妖精の森へ入ったものの、宝石はまったく見つからず、それどころかモンスターに襲われるばかりであった。
「これじゃあ、いつまでたっても宝石を見つけられないよ!」
そう叫ぶ同時に、レイジュには知り合いの顔が思い浮かんだのであった。
「そうだ!皆で宝石を捜せばいいんだ!」
◆
「レイジュの想いが、二人に伝わればいいね♪」
チョコ・フォンスは光のランタンを手にし、森の真ん中をひたすらに歩き続けていた。チョコにも兄がいるから、下の子の気持ちはわかるのかもしれない。
「宝石を見つけた人が幸せになるのよね?それなら、あたしにもちっとは幸せを分けてほしいな」
木々の間を通り抜けると、チョコの目の前に色とりどりの花が咲き乱れていた。
「さて、どの花を探そうか」
チョコは、最初に目についた黄色の花に近づくと、その花にそっと触れた。花の中には、3つの光。
「これで少しは、幸せになったかな?」
チョコは宝石を3粒手にすると、次の目的地へと向かった。幸いにも、モンスターに遭遇する事はなかったのだ。
「宝石見つかるといいなあ。ボクは日頃の行いがいいから、きっと見つかるよね」
森の真ん中を、鞭と光のランタンを持って進むアゲハ・キサラギは、上から虫が落ちてこないかと心配していたのであった。
「毒蛾がこのあたりにいるかもしれないんだよね。虫は苦手だからなあ。襲撃されないように気をつけないと」
そう思った時、トカゲのような形の生き物、サラマンダーが、ちょうどアゲハのいる茂みの向こう側を通っていった。驚きで、思わず声をあげそうになったらが、サラマンダーはアゲハには気づかずに、遠くへと行ってしまう。
「もー、驚かさないでよね!」
次の瞬間、アゲハは足元に緑の花が咲いているのに気づいた。緑が好きなアゲハだから、すぐにその花を調べるものの、それはただの花で、宝石等は見つからなかった。
「あーはっはっはっ!!!邪魔よ邪魔!!」
豪快な笑い声とともに、森を突き進んでいくクレア・クリストファの前に立ちふさがる者などいるはずもなく、モンスターどころか、森の動物までもがクレアから逃げ出していく。その姿は鬼神のようでもあったが、クレアはとにかく目的地に向かって進んでいくだけであった。
ところが、次の瞬間、クレアの真横からサラマンダーが飛び出した。サラマンダーは一瞬の隙も見せず、クレアに飛び掛ってきたが、クレアの目がサラマンダーの動きを捉える方が先であった。
「このクレアを、邪魔しようなんて思っても駄目ね〜」
クレアの足元に、闇のナイフで体を貫かれたサラマンダーが崩れ落ちる。その体から、宝石が一粒転がりだした。
クレアはその宝石を拾い上げ、さらにすぐそばに咲いていた赤い花から3つの宝石を手に入れると、さらに歩き出したのであった。
エルシュナーヴ・メーベルナッハの小柄な体は、森に隠れるにはちょうどいいのかもしれない。
「光のランタンを持ってきたけど、ここにはどんなモンスターがいるんだろー」
エルは出来るだけ木々の間に身を隠しながら、妖精の宝石のある花を探し続けた。
「あ、花があった!」
深い緑の中にある黄色い花が、エルの目に付いたのであった。そこへ行こうと足を踏み出した瞬間、遠くの方からサラマンダーが近づいて来るのに気づいた。
エルは、すぐに身を引き、サラマンダーが通り過ぎるのを待った。しばらくして、サラマンダーがいなくなったのを確認したエルは、黄色の花から宝石を2つ見つけたのであった。
「さ、次の場所へいかなくちゃね!」
「皆別の場所へ行ったのかなー。オイラ一人で、ちょっと寂しいやー」
チップ・エイオータだけは唯一、森の中心を抜けて、町に近い場所を探索していた。
すぐに闇のナイフを取り出せるように、片手にナイフを持ちながら、チップは花を探した。そして、すぐにチップの目にとまったのは、緑色の花であった。
「わーい、花発見〜!あれ〜?」
チップはがっかりした。花は空っぽだったのだ。花をいくら振ったところで、宝石は出てこない。これはただの花なのだろう。ところが、さらに運の悪い事に、チップは後ろからゴーストに襲われたのだ。チップはゴーストの冷たい腕に絡められるものの、すれすれのところで逃げ出す事が出来たので、大きな怪我はなかった。
「ゴーストには襲われるし、宝石は見つからないし。残念だなー。ま、いーや。次へ行こうーっと」
宝石を見つけられなくても、チップが明るさを失う事はないのだ。
第2ターン
「さて、出だしは好調ね。この調子で行ければいいのだけど」<BR>
チョコ・フォンスの指には、炎の指輪がはめられている。向かった先は桜並木であった。桜はジャパン人に愛されると聞くが、この英国にだって桜は存在する。ジャパンほど、桜を愛でたりはしないけれども。
「11月11日は、兄様の誕生日なのよね。多く取れたら、一つ分けてもらえないかしら」
兄のショコラの顔を思い浮かべつつ、チョコは緑の花のそばに屈み、その中を調べる。
「あ、これは!」
大粒の宝石が、チョコの手元で輝いている。宝石5つ分にも相当するその大きな宝石は、花の中で作られた妖精の宝石の結晶なのであった。
「順調に来れているみたい。さあ、次の場所へ向かうわ!」
「むー!今度こそ、発見してやるんだから!蜘蛛なんて一突きにして真っ黒にしてやるんだから!」
森では何も見つけることが出来なかったアゲハだが、彼女の性格からして、見つからなかったからしょうがない、次も頑張ろうー!と大人しく納得する事は出来ない様だ。いや、まったく違うとは言い切れないが、そこいらの害虫に八つ当たりしているところを見ると、タダでは帰らない、といった具合だろうか。
アゲハは今回も緑の花に的を絞って探索した。薔薇庭園を探っているアゲハは、後ろから巨大な毒蛾が近づいてくる事に気づいた。
「出たね!だけど、こっちには来れないよね?」
アゲハは指先を毒蛾に向けて、意識を手へと集中させ、指輪から炎を作り出し、毒蛾へと放った。毒蛾の気持ちの悪い羽は一瞬にして燃え上がり、アゲハはそこから2粒の宝石を手にしたのであった。
「あーはっはっはっ!!!この私を止める気じゃないでしょうね!」
クレアの豪快な行動はどこへ行っても変わらないようで、桜並木の下をクレアは、敵の気配に気を配りつつどんどん進んでいく。
「どんな障害にだって、負けるつもりはないわね。キャメロットで数々の依頼をこなして来たこの私を」
その勢いが逆に良かったのだろう。桜並木を探索している間、クレアは1度もモンスターに遭遇する事はなかった。やはり、武人としての腕前もそうだが、気迫というものを兼ね揃えてこそ、一人前の戦士といえるのかもしれない。
クレアは緑の宝石に目をつけたが、そこから大粒の宝石を発見したのであった。美しく、七色とも言える光を放っているその宝石を懐にしまうと、クレアはさらに歩き出した。
「指輪は結局、つかわなかったわね」
「前回は失敗しちゃったけど、今度はどーかな?」
チップは光のランタンを手にして、薔薇庭園を歩いていた。イギリスと言えば薔薇、貴族たちの屋敷の庭には、数々の薔薇庭園が作られており、ここはその中のひとつである。キャメロット市内からは少し離れているので、変に都市に合う様に作られておらず、かえって新鮮味がある気がした。
「この、いい香りに引かれて来ちゃったけど」
沢山の薔薇に囲まれながらら、チップは庭を進む。パラで背が低いから、遠くの様子はわからないけれども、モンスターや蜂の存在には気をつけていた。
次の瞬間、チップは真っ赤な花に目を引かれた。美しい薔薇に負けじ劣らずのその赤い花の中から、大粒の宝石が零れてくる。
「これが大粒の宝石かあ。綺麗な宝石だなあ。オイラ初めて見たよ」
宝石を大事に仕舞うと、チップは薔薇庭園を後にした。
第3ターン
「さあ、元気よく行ってみよう!」
湖に到着したチョコは、湖畔にあった小さな小船を使い、湖の真ん中にある島へと渡った。
「お花♪お花♪次はそれにしようかしら。でも、ここには、何が潜んでいるのかしらね」
島に降り立ったチョコが、目に付いた青い花に触れようとすると、その花の横から炎が噴出した。チョコはとっさに、闇のナイフを取り出し、その炎が噴出した方向めがけてナイフを投げつけた。
「サラマンダー!この花のそばに隠れていたのね!」
花の根元に広がる草をどけたチョコは、そこでサラマンダーが動かなくなっているのを見つけたのだった。
「でも、花のモンスターに会わなくて良かったわよ」
チョコは、そう呟いて花の中の宝石と、サラマンダーの持っていた宝石を拾い上げるのであった。
アゲハは湖から離れた場所へ足を伸ばしていた。
「花の怪物が出るって聞いたけど。これさえあれば平気だよね」
その手には、フラワーバスターという名前の、怪物の苦手な煙を噴出す魔法の瓶が握られていた。
「これで、別のモンスターの遭遇したら最悪だけどね!でも、大粒の宝石を見つけてやるんだから!」
コブシを固めたアゲハは、今までと同じく、緑色の宝石を探し出した。
「緑の花しかないでしょ?ほらっ!」
アゲハは、緑の花から宝石を見つけ、それを小袋へ入れようとした。だが、その瞬間巨大な毒蛾に襲撃され、見つけた宝石を半分、どこかへなくしてしまった。
結局、アゲハは宝石を1つだけ手にすると、チップやチョコと一緒に次の場所へ向かったのであった。
「やっと宝石を見つけたよー!さてと、次は花のモンスターかあ」
チップはチョコに続いて湖の真ん中にある島へ渡ると、そこに降り立ち周囲の臭いを嗅ぐ。
「むう、おいらの鼻でもわからないかなあ。鼻で花を…」
と、言って見たことのない花を警戒しつつ、歩き回っているチップは次の瞬間、サラマンダーを目にした。だが、サラマンダーは別の方向へと通り過ぎ去っていき、チップの姿はまったく目に入っていなかったようであった。
「あ、あの花はどうかな?」
サラマンダーが去った後に、チップは黄色い花を探し出し、そこから宝石を3つ入手する事が出来た。同じく宝石をゲットしたチョコと合流したチップは、一緒に船で岸まで渡り、アゲハと共に最後の探索場所へと向かうことにした。
「随分静かな場所ねー、ここにもモンスターがいるのかしら」
順調に宝石を集め続けてきたクレアに、臆する、という言葉はまったくないだろう。彼女は、いつでも豪快に、ひるむことなく戦いを続けて来たのだ。
「あっはっは!止められるものなら止めて見なさい!」
湖畔地域に出たクレアは、湖のそばで宝石集めを開始した。
「特にモンスターの気配もないみたいだし、これなら、沢山の幸せが訪れるかもしれないわねー」
クレアは今回、炎の指輪を持っていったが、特にそれを使う事もなかった。青い湖を背景に咲き続けている、緑色の花から宝石を見つけ出したクレアは、まったく勢いをなくすこともなく、最後の探索地域へと向かうのであった。
第4ターン
「さあ、最後まで頑張ろう!来るなら、来いっ!」
チョコは、最後の宝石の捜索場所である、キャメロット郊外にある古城へと足を踏み入れた。かつてはどこかの有力な権力者が住んでいたのであろうが、今はまったく人気がなくなっている。
「お城の中に花が咲くぐらい、このお城は手入れもされていないのね」
城の中には、雑草やら小さな木やらがあちこちに生えており、チョコは草陰からモンスターが出てこないように、十分に気を配りながら歩いた。
やがて、城の大広間に出たチョコは、黄色い花に触れようとしたとたん、サラマンダーに襲撃されて、宝石のいくつかを取りこぼしてしまった。
「あら。あれは」
モンスターに襲撃され、早めに城を出ようとしたチョコは、目の前に宝の箱が置いてある事に気付いた。しかし、何か罠があってはいけないと思い、宝箱には手をつけることなく、出口へと向かった。
アゲハは少々苛立っていた。今まで集めた宝石の数が少なく、この先、まとまった数の宝石を手に入れることが出来るかどうかも、わからなかったからであった。
「ああ、もう最悪!」
炎の指輪を手にし、アゲハは薄暗い古城の回廊を歩いていた。他の者達もここへ来ているはずなのだが、城が広いせいで誰かの音はまったく聞こえず、耳に入る自らの足音が、暗がりの中で少し美気味であった。
「でも、ボクには緑しかないんだよね」
アゲハが回廊で、そっと花咲く緑色の花から、宝石をとろうと思った時その時、前方にやたらに大きな花を見つけたのだ。色は普通の緑色の花とそんなに違わないが、その膨らみが妙に気になる。
「もしかして!」
アゲハは、花の中から大粒の宝石を手に入れることが出来たのだ。花から出てきたその輝きは、とても美しかった。さらに、宝箱を発見したが、残念ながら何かを見つける事は出来なかった。
「天上天下唯我独尊、今回も只管突き進むべし!」
クレアは武器を構えつつ、城の中を探索していた。城の回廊を、じっくりと探し回ることにしたクレアは、まわりの景色をじっと見つめていた。色々な花が咲き乱れ、一瞬、ここにモンスラーがいることすら、忘れてしまうそうになるぐらい、すっかりこの城は自然に戻りつつあるのだ。
「おっと!」
クレアは後ろからゴーストに襲撃をされた。急いで反撃をしようとしたが、ゴーストはクレアの攻撃を食らう前に、まわりの景色へと溶け込んでしまった。黄色い花から、宝石を見つけるには見つけたが、襲撃されたおかげで、花にあった他の宝石をなくしてしまった。
ところが、その後すぐに、クレアは宝箱を見つけたのであった。4つある宝箱のうち、それを開けようか迷ったが、あとは勘に任せることにした。
「私の第六感だと、これね!」
勘はあたっていた。クレアはその中から大粒宝石を見つけたのだ。その喜びは計り知れなかった。クレアは宝石を手にしたまま、城を出ると、街へと戻るのであった。
「これで最後かぁ。宝石捜し楽しかったし、なんかちょっと淋しいな〜」
チップは、城の中庭を探索していた。祭りの終わりとは、いつでもさびしいもので、チップもそれを感じていたのだ。
「賑やかな分、終わりを迎えると寂しくなるのかな」
チップは中庭の真ん中に咲いていた、大きな緑色の花へと近づき。その中の宝石を捜そうとした。ところが、その瞬間に巨大毒蛾のりんぷんが、体中に撒き散らされて、チップは体がしびれてきたと感じ始めた。
「大きな蛾!でも、きっとこれが弱点だったはず」
指につけていた炎の指輪を、チップは毒蛾に投げつけた。とたんに、指輪から炎の渦が生まれて、毒蛾をあっという間に燃やしてしまった。
「凄い効果だなあ!」
チップは、毒蛾の落とした宝石と、花の中から探し出した宝石をまとめて袋に入れると、外へと向かって歩き出した。その途中、チップは4種類の宝箱を見つけた。
「レンジャーなおいらとしては、宝箱も探さないとね。どれにしよー」
せっかくだからと、チップはクローバの宝箱をかけたが、中は空であった。
「なんだあ。でも、そろそろ夜だし、帰ろうっと♪」
(最終ノベルへ続く)